
我が家の次男はある習い事をしています。
先日、半年に一度の試合がありました。
実は彼、数ヶ月前から「今年度で辞めようかな」とつぶやいておりました。
彼曰く、「6年生が卒業するから」
今のチームはキャプテンと副キャプテンが6年生。
副キャプテンはしっかり者の女の子。
そしてキャプテンは、とてもおとなしく、私は声を聞いたことがないくらいの男の子です。
試合当日、午後から試合でしたが、午前中は合同練習がありました。
キャプテンは午前中の練習に来られず、午後になってチームに合流。
とても緊張しているのが遠目にもわかるほどの立ち姿でした。
なぜ、彼のことを次男がそんなにも信頼しているのか、私はわかりかねていました。
守備と攻撃のあるゲームで、彼はいつも守備につきます。
声をあまり出さないのに、次男は「彼がいると安心感が違うんだ」と言っていました。
試合の合間に、ふと体育座りをしている彼を見ると、同じチームの女の子が彼の膝にそっと手をあてて他のチームの試合を見ていました。
あんなにも言葉に出さないで
あんなにも自然体で
私は子どもたちに安心感を与えられるだろうかと、ふと思ったのです。

リーダーとはとかく、チームを引っ張ったり、鼓舞したり、まとめるといった印象が強いかもしれません。
ですが私は彼を見て、
本当にリーダーに必要なものは、安心感だけなのではないかと感じました。
優秀なリーダーの元では、それぞれがそれぞれの個性を存分に、「自分で」引き出すことができるのではないかと。
それを見守り、勇気づけるのに言葉は不要なんだな、と。
彼はきっと、意識をしなくてもそれができる人なのかもしれないと思ったら
私はまだまだ彼の足元にも及ばず、たくさん吸収したいことがあると気付かされました。
次男は結局、来年度も続けることに決めましたが、今日の練習前にふと
「6年生に何か送ろうかな」とつぶやいていました。
彼から受け取ったたくさんのメッセージを、次男がどう活かしていくのか
また来年度も楽しみになりました。